...北国人は剣戟を手にして彼らの近親民族をその住居から放逐したためにこれら民族はやむを得ず次第に南下して新しい住みかを求めなければならなかった...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...(かくして順々に繰返し次第に進む...
泉鏡花 「海神別荘」
...彼は次第に学校の教科書がいやになりつつあった...
犬田卯 「橋の上」
...教育映画から次第にロマンティックなものへ...
海野十三 「恐しき通夜」
...夜次第に擴がりて...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...それが句を追い語を追って次第に昴まって行くのであった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...おせいと庄吉との暗黙の争いは次第に激しくなっていった...
豊島与志雄 「少年の死」
...後には次第にひどくなった...
豊島与志雄 「庶民生活」
...熱情は次第に世の中から衰えて...
豊島与志雄 「椿の花の赤」
...夜(よ)が次第にふける……枕(まくら)に就(つ)いて眠ろうとすると...
永井荷風 「監獄署の裏」
...のち次第に軽快していった...
永井隆 「長崎の鐘」
...次第次第に悪業が募るばかりでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...山は次第に深くなり...
萩原朔太郎 「猫町」
...次第にそのmとnとの区別がなくなって「ン」音に帰し(「覧」「三」「点」などの語尾mが「賛」「天」などの語尾nと同じくn音になった)...
橋本進吉 「国語音韻の変遷」
...手当り次第に精を出し...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...右の次第にて、学者の栄誉を表するがために位階勲章を賜わるは、まことに尋常の事にして、政府の官吏にのみこれを賜わるの多きこそ、かえって人の耳目を驚かすべきほどの次第なれば、今回幸にして行政官直轄の諸学校を私立の体(てい)に改革せられたらば、その教員の輩はもとより無官の人民なれども、いずれも皆少小の時より学に志して、自身を研(みが)き他を教育するの技倆ある人物にして、日本国中、学問の社会においては、長者先進と称すべき者なるがゆえに、その人物に相当すべき位階勲章を賜わるは事の当然にして、本人等の満足すべきのみならず、またもって帝室の無偏・無党にして、日本国の全面を通覧せられ、政治も学問も同一視し給うとの盛意を示すに足るべきことと信ずるなり...
福沢諭吉 「学問の独立」
...次第に誕生して四男五女...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...その交渉も次第次第にまったく絶えてしまった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
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