...今はまた同志も歯の欠けるように減って...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...父の持っていたような天空海闊(てんくうかいかつ)の気宇に欠ける...
高村光太郎 「書について」
...今年だけ妙子が一人欠けるのも淋(さび)しいことなので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...前者は物を正当に見得るといふ点に於ては欠けるところがあつても...
田山録弥 「解脱非解脱」
...アカデミズムという造語は一つの社会現象として理解するに欠ける処がある証拠なのだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...ナイフの刃は欠けるし自分は怪我(けが)をした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...全般的に於て欠ける処甚だ多いのである...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...大した義理が欠けるわけじゃございません...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの大谷風呂でお借りした提灯を――」「無提灯で歩いちゃあ礼儀に欠けるというのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...『この天と地のあいだにはな、ホレーシオ、哲学などの思いもよらぬことがあるのだ』(小田島雄志訳)「概して軍人は怠惰で、想像力に欠ける...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...決して我々に欠けることのない唯一の報いである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...意匠に活々したものが欠ける恨みがあります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...冷たき月は欠けるであろう...
横光利一 「日輪」
...孔明を城へ呼び寄せてはどんなものですか」「礼に欠ける...
吉川英治 「三国志」
...彼もまだ三十には一つ欠ける...
吉川英治 「新書太閤記」
...まさに新しき「天下人」たるの威風に欠けるものはなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...――たびたび、馳走になったり、以後、いろいろな点で、友情もうけている純友への義理からも、その壮行に、欠けるには、忍びなかった...
吉川英治 「平の将門」
...「その盟友を、見殺しにしては、義に欠ける...
吉川英治 「松のや露八」
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