...八十助は舗道の上に棒立ちとなった...
海野十三 「火葬国風景」
...まるで棒立ちになった若鷹丸は...
海野十三 「大空魔艦」
...扉口に棒立ちになった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...細かく砕けたりまた棒立ちになったりする...
寺田寅彦 「軽井沢」
...棒立ちに立ちすくんだわけではない...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...あッ! と叫んだまま棒立ちになってしまいました...
豊島与志雄 「夢の卵」
...ぽちゃぽちゃした面(かお)の、手拭をかぶって背には籠(かご)を背負っていたのが、峠というほどでないにしても、上下一里はある山路の中を、いい気になって、鄙唄をうたいながら来たのを、こちらから呼び止めたのは、雲をつく田山白雲でしたから、「え!」その当座、右の姉さんは、ぴったりと唄をやめて、棒立ちになり、同時にワナワナとふるえ出したもののようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...私は棒立ちになってしまった...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...いっせいに棒立ちになった...
久生十蘭 「地底獣国」
...炉ばたにいて火を燃しつけていたお内儀(かみ)さんは棒立ちになり...
本庄陸男 「石狩川」
...二人はそろひもそろつて古い悲劇役者を髣髴させる極端な思ひ入れのまゝ棒立ちとなつて...
牧野信一 「まぼろし」
...私は棒立ちに立ちすくんでしまった...
宮本百合子 「悲しめる心」
...そんな棒立ちの気持だけを反芻していた...
山川方夫 「昼の花火」
...先登の和島の馬が高く嘶(いなな)いて棒立ちになった...
山本周五郎 「菊千代抄」
...あっといって棒立ちになった...
山本周五郎 「風流太平記」
...腕を組んで棒立ちに突立っているキリであった...
夢野久作 「幽霊と推進機」
...そこに茫然と棒立ちになっていた金若の影へむかい...
吉川英治 「私本太平記」
...棒立ちに恟(すく)んでしまった...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索