...柄にもない飛び上りな行いをした後に毎時(いつ)でも残される苦しい後味なのだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...柄にもない非望に駆られて...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...柄にもない船頭が買ったんですが...
泉鏡花 「浮舟」
...新町のお茶屋の二階、柄にもない...
種田山頭火 「旅日記」
...またそんな事は柄にもない事だ...
戸川秋骨 「道學先生の旅」
...さうして口口に柄にもない言葉を言ひ合ひながら...
外村繁 「将棋の話」
...柄にもない、お嬢さんなんかと、くっついて」富士春は、益満の眼へ、笑いかけつつ、茶をついだ...
直木三十五 「南国太平記」
...こんな柄にもない...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...多の市が柄にもない檢校になる野心の爲と思ふと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...近頃つくづく考えたんだが――」ガラッ八の八五郎は柄にもない感慨無量な声を出すのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あつしは下手人は内の者だと思ふが――」ガラツ八は柄にもない抗議を持出しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...善人らしく立廻つて柄にもない僞善的なことをするより...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ほかの民族を統治しようなどと柄にもないことをかんがえることもなく...
久生十蘭 「だいこん」
...」「柄にもない眼つきをするない...
牧野信一 「まぼろし」
...「柄にもない了簡を出したのが...
牧野信一 「裸虫抄」
...と書くんです」全く柄にもない姓名の持主だつた...
宮地嘉六 「老残」
...お前さん時代が私は恋しい」柄にもない老嬢の述懐を聞いて...
吉川英治 「江戸三国志」
...わけて筆をとれば柄にもない美しい文字を書くし...
吉川英治 「私本太平記」
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