...平々凡々の輩となりて果つるよりほかはありませぬ...
井上円了 「おばけの正体」
...彼は一々想い廻した結果ついに悟るところがあった...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...下り果つれば、湊川溶々として流る...
大町桂月 「鹿野山」
...のぼり果つれば、まづ眼につくは、金の一峯の穴也...
大町桂月 「妙義山の五日」
...焚火(たきび)のみして朽ち果つる徒に非(あら)ず昭和九年十一月十二日 おほさき会...
高浜虚子 「五百句」
...縦(たと)いみずからが手にかけずともいかで遁(のが)れ果つべきぞ...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...むしろ古巣の親達の情は忘れ果つるほどであるのが慣ひであるのに...
田山花袋 「道綱の母」
...「果つ、泊つ、竟、極、尽(ハテ)」等にも又無関係ではあるまい...
中井正一 「言語は生きている」
...果つべき四十五その時...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつ果つべしとも見えない時分...
中里介山 「大菩薩峠」
...この両面が漸々(ぜんぜん)右と左へ分れて発展する結果ついには大変違ったものになりうると云う事を説明したいと思います...
夏目漱石 「創作家の態度」
...人間は死ねるものかな」小田原評議は何時果つべしとも見えませんでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...赫々の戰果つて云ふ奴を新聞は判こ捺すみたいに毎日書いてやがつたものね...
林芙美子 「なぐさめ」
...天地崩(く)ゆ命を惜む心だに今暫しにて忘れ果つべし命を惜む心は人間最後の心であつて...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...レオニの村落果つるあたりに来ぬ...
森鴎外 「うたかたの記」
...その果つるところに旧(ふ)りたる石門あり...
森鴎外 「文づかい」
...祇王(ぎおう)ですらも歌うたではないか――萌(も)え出(いず)るも枯るるも同じ野辺の草いずれか秋にあわで果つべき心し給え...
吉川英治 「親鸞」
...永劫(えいごう)の闇にやわかこのままに溺れ果つべき...
吉川英治 「親鸞」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??