...近寄り見れば果せるかな...
泉鏡花 「活人形」
...果せるかな悪人輩(ばら)は誑死(そらじに)に欺(あざむ)かれぬ...
泉鏡花 「活人形」
...果せるかな私の見込み通りで「この向う角のコーヒー店の如きも昨年から店をしめて居ますが...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...果せるかな家内のものは皆新宅へ荷物を方付に行って伽藍堂(がらんどう)の中(うち)に残るは我輩とペンばかりである...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...果せる哉(かな)...
太宰治 「新釈諸国噺」
...論文の審査員は経済畑からの高垣寅次郎教授と哲学畑からの山内得立教授であり、この二人が之を「学術的」に学位に値する(即ち大学院卒業程度乃至夫以上の学力あることの証拠)と認めて、教授会にかけた処、不思議なことに、いや果せる哉、出席教授二十一名の内、賛成十四票、賛成でもなく不賛成でもなくそうかと云って棄権でもない処の白票が七つ、という結果になって了った...
戸坂潤 「社会時評」
...処が、それが果せる哉、多分にもれず家族主義的現代常識の所有者の集りである府会で問題になったという事件がある...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...果せる哉(かな)...
中里介山 「大菩薩峠」
...果せる哉(かな)でございました...
中里介山 「大菩薩峠」
...果せるかな、人々は俺の醜悪な面相を恐れ忌み、様々に嘲笑するのが感じられるものだから、わずかに悲愁を支え、寂寥を慰めていた自己心までも残りなく崩壊しつくし、恋愛はおろか、他人の親和愛眷(あいけん)をまったく期待せぬようになり、顔を見られるのを厭って、毎日、家に閉籠っていた...
久生十蘭 「湖畔」
...果せるかな小助六の名は...
正岡容 「寄席」
...公人としての義務は果せると信ずるからである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...作家たちが果し得ない仕事が果せるのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...私の考えでは二ツの面で充分それが果せる...
柳宗悦 「民藝四十年」
...「西洋の眼」を借りずとも充分独自の仕事が果せる...
柳宗悦 「民藝四十年」
...芸妓(げいぎ)連中が心も空にサービスをやっているうちに果せる哉(かな)始まった...
夢野久作 「近世快人伝」
...「果せる哉(かな)だ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...もしやと思って京阪神地方の煖房具店を調査すると果せる哉(かな)...
夢野久作 「老巡査」
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