...てんで問題にせず恥しめてくれる作家が有り難いようなのである...
太宰治 「如是我聞」
...近頃は全集物が多く出るので何より有り難い...
土田杏村 「私の書斎」
...文字通りにも有り難い...
土井晩翠 「野口英世博士の生家を訪ひて」
...従来はもっと有り難い大燈光であったのが...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...いろ/\と有り難い言葉を賜(たまわ)りました...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...有り難いことには月の夜である...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...令夫人の旦那と有り難いご親交を賜ったか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...紳士に会えて有り難いぜ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...こんな有り難いことは無いと思ふは――...
牧野信一 「小川の流れ」
...心持の上だけで好く解り合つてゐるといふ人程有り難いものはない...
牧野信一 「小川の流れ」
...……通つてゐるんなら有り難いが...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...」私は有り難い古人(アリストウトル)のお経をそらんじて...
牧野信一 「嘆きの谷で拾つた懐疑の花びら」
...虫採りの方はうちの子供達に引き受けさせますからハルミのことは何分よろしく……」「虫を採つて貰ふのは有り難いな...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...日本の凡ての国民にとって有り難い事実だといわねばなりません...
柳宗悦 「民藝四十年」
...午睡(ひるね)をさしてくれた方が余(よ)っ程(ぽど)有り難いというような顔をして大きな眼を瞬いておりました...
夢野久作 「白髪小僧」
...こんな有り難い事はない...
夢野久作 「白髪小僧」
...有り難い...
夢野久作 「暗黒公使」
...……ヘイ……あの如月寺の只今の御住持様は、法倫(ほうりん)様と申しまして、博多の聖福寺(しょうふくじ)様と並んだ名高いお方だそうで御座いますから、こんな因縁事なら何でもおわかりの事と思いますが……ヘイ……もう余程のお年寄りで、鶴のように瘠(や)せたお身体(からだ)に、眉と髯(ひげ)が、雪のように白く垂れ下がった、それはそれは、有り難いお姿の、和尚(おしょう)様で御座います...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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