...昔ながらに素朴無邪氣なる古典主義の姿は今の世の何處にも發見することを得ないであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...昔ながらにかれらがその根菜を貯えておく地下室がいつも見出され...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...しかもその水は昔ながらに緑で透明である...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...昔ながらにひろびろとして青い...
太宰治 「正義と微笑」
...佐波川は昔ながらに流れてゐる...
種田山頭火 「其中日記」
...昔ながらに自分を待っている恋人があり...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...その同じ昔ながらに...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...依然として昔ながらに僕の愛人ではあるけれども...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...いかに人生と偉大なる仕事との間には昔ながらに大きな敵意があるか...
堀辰雄 「「鎭魂曲」」
...源爺やだけが昔ながらにたつた一人残つてゐる...
牧野信一 「鱗雲」
...やはり昔ながらに「和合人」式の手合いがのんでとろとろ言いながら歌い廻す...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...何の物音もしない台所と対した所には、昔ながらに、床からよほど離れて、奇妙な不細工な、しかし小綺麗にニスを塗った、木造の小部屋が壁から突き出ていた――これは女中部屋で、廊下からは一種の釣り梯子のようなものを昇らなければ、そこへ行かれないのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...昔ながらに長男がその地位を継承するものときめられている...
宮本百合子 「明日をつくる力」
...昔ながらに労働者住宅の壁までで止っている...
宮本百合子 「「インガ」」
...里の名も昔ながらに見し人の面(おも)がはりせる閨(ねや)の月かげ返事ともなくこう口ずさんでいたのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...昔ながらに同じものを繰返しているに過ぎないのです...
柳宗悦 「多々良の雑器」
...昔ながらに照らさぬ世界じゃ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...多くは昔ながらに...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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