...こんなフウだつたからそれから一年もたゝぬ中に石垣島のもとの兵に首里が襲はれて易々と復讐されたのは言ふまでもないことである...
太宰治 「地図」
...一匹でもこれくらいの大あばれは易々(いい)たるものであった...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...海賊たちから易々(やすやす)と...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...天性の敏捷な米友は易々(やすやす)と塀を乗り越えてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...お夏の手を経ずに味噌汁の中に易々と毒を入れられるわけで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...恨む敵(かたき)は馬鹿らしい程易々とそれを飛び越えてしまった...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「チカモーガ」
...ずいぶんむつかしい難問題がいとも易々と即座に解決されたものだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...誰と話すにも第一に相手ばかりを遠慮して思ふことも易々とは云へない質(たち)で憂鬱を覚へるが...
牧野信一 「歌へる日まで」
...」彼が余り易々と受け容れたので...
牧野信一 「スプリングコート」
...たゞ自分を慰めるやうに易々と見せかけた...
牧野信一 「地球儀」
...しかし世の中のことがさう易々と運ばれるわけはありません...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...何々……」と非常に大きな声で――相当の間隔のある事務所の窓口でそれを即座に記帳する係の者に一ト声で易々と聞きとれる程度に...
牧野信一 「山を降る一隊」
...けれども夫が鈍感でことがあまりにも易々と行われるので...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...易々(やすやす)このままでは納まりますまい...
吉川英治 「江戸三国志」
...六いずれ易々とは承知しまい...
吉川英治 「三国志」
...これで一万の兵馬と三年の糧食があれば一州を手に入れることは易々たるものだ」孫乾がいうと...
吉川英治 「三国志」
...また、秀吉以外の諸侯が、かくも易々と、しかも多数、三法師支持へ傾こうなどとは、なおさら、思っていなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...易々(いい)とは渡しもせず...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??