...手を振つて之を斥けるよりも先づ眼を背けて其醜より遁れむとする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...それが折衷と妥協とを斥ける点に於て...
戸坂潤 「科学方法論」
...技術的範疇を斥けるためにこそ...
戸坂潤 「技術の哲学」
...即ち哲学的――存在論的――範疇を斥ける限り...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...哲学のイデオロギー性格を斥ける神聖な義務を痛感するようである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...それは異なる血を相斥ける力である...
永井隆 「この子を残して」
...睡眠を斥ける法すらあった...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...他者と相容れず無を斥けるといふ自然的文化的生並びにそれの惡しき有限性と根本惡との立場に還元される...
波多野精一 「時と永遠」
...ディルタイはカントの意識一般の概念を抽象的、構成的であるとして、これを斥ける...
三木清 「認識論」
...社稷(しゃしょく)ありと称えて書を読むことを斥ける具臣は...
和辻哲郎 「孔子」
...それが猿楽から分かれたものだという見解は必ずしも斥けるべきでない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...本願寺を石山から紀州の雑賀に斥けることが出来たのである...
和辻哲郎 「鎖国」
...我々はキリストを信ずることによって親鸞を斥けることはできぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...彼は仏祖の斥けた「悪」をおのずから斥けるのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...いかなる善にも向くべきその「本心」を斥けることは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...禅宗という名称をさえも彼は力強く斥ける...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...それは思想的表現を斥けるものではなくかえって可能にするものである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...いわんや概念的把捉を斥けるのではない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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