...未だ見るを得ざるものに對する敬虔なる豫感がある筈である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...敬虔なる真理の帰依者(きえしや)スピノザも亦(また)斯(か)くの如くなりき...
石川啄木 「閑天地」
...敬虔な情を以て神に感謝したくなると言つた...
石川啄木 「葉書」
...それでヘルンはむしろ敬虔な態度で之を取扱ひ...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...あたかも彼らはその敬虔な労苦によって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そこに差別を見出さぬのは目的物に對する研究者の敬虔なる態度の全く同一なるが故である...
長塚節 「教師」
...私は何か嚴かなものに近づくやうな敬虔な感じと...
「修道院の秋」
...この娘を敬虔な女性に育てておこうとしたのだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...実に敬虔な約束が毎日繰り返されるのだが...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...最後に山川がくれた手紙は、長々しい厄介千万なものだったが、こういう種類の告白が、感動に溺れることなく、いかにも坦懐に語られ、敬虔な態度を、最後まで堅固に持ちつづけることができたという例はすくない...
久生十蘭 「蝶の絵」
...形式的な所作やポーズや演技の敬虔な効果を感じ...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...敬虔な印度人の頭に再び侮辱を加へしめないやうな強大な力の波が起らねばならぬ...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「劒の教義」
...たゞ敬虔な基督教徒としてゞあつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...キリスト教的敬虔な思想はスカンヂナヴィア文學者たちに...
宮原晃一郎 「スカンヂナヴィア文學概觀」
...祈りをするのにふさわしい・ああいう厳正で敬虔な・状態におくことはできないから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...最も賢明で敬虔な人々は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ある異教徒のこんなにも敬虔な以上の結論に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その人の着物にふれでもすれば霊験が伝わってくるかのような敬虔な気になったようである...
柳田国男 「故郷七十年」
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