...もう少し先生が新思想に対して親切な敬虔な態度をもつて御覧になることは先生御自身の為めばかりではなく先生がお導きになる多くの先生を信頼してゐる生徒たちの為めにどんなに幸福なことか分らないと思ひます...
伊藤野枝 「S先生に」
...それでヘルンはむしろ敬虔な態度で之を取扱ひ...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...それよりこのかた真に敬虔なるおもいをもってこのみほとけをおまつりして参りました...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...しかもなお何か立派で自ずと敬虔な気持をおこさせられるというのは...
高見順 「仏像とパゴダ」
...伯母さんはながいあひだ夢みてゐたお阿彌陀様のまへに坐つてあの晩のやうな敬虔な様子で御礼を申しあげてるのであらう...
中勘助 「銀の匙」
...敬虔な讃美歌を怒鳴(どな)ります...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...「あの立山を見ると僕は実際ゴルゴタのカルル山を見るやうな敬虔な気持ちになつて心が引きしまらずにはゐられません...
長與善郎 「青銅の基督」
...古くからの敬虔な信者もろともその歴史と伝統とを閉じてしまったであろう...
仁科芳雄 「原子力の管理」
...神の敬虔な信徒団体を指して言ってるわけではない...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...ベルトランと夫人が遺骸にかしずくようすは「キリストを十字架からおろすヨセフとマリアのような敬虔な悲しみにみたされて」いたと書いているが...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...先生は最も敬虔なロマン・カトリツク教徒で...
牧野信一 「サロメと体操」
...單純な故に敬虔なとさへいひ得る眞理である...
三木清 「人生論ノート」
...きわめて有効で敬虔な情熱をもって民衆の霊魂を燃え立たせないとは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼はしばしば最も敬虔なカトリックらしい言葉を吐くけれども...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...敬虔なカトリック信者はわれわれ俗人とは別だと言って...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その人の着物にふれでもすれば霊験が伝わってくるかのような敬虔な気になったようである...
柳田国男 「故郷七十年」
...神様に祈るような敬虔な声を出した...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...彼らは信者たちの敬虔な態度やダルメイダに対する服従と愛...
和辻哲郎 「鎖国」
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