...其間は純一な敬虔な心になつて居りますのも...
ウィリアム・バトラー・イエーツ William Butler Yeats 芥川龍之介訳 「春の心臓」
...未だ見るを得ざるものに對する敬虔なる豫感がある筈である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...正造はあたかも父の面前に手をついているような敬虔な面差しで膝を揺った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...社会改良家をそんなに悲しますものは不幸にある自分の仲間に対する同情ではなく――たとえ彼が神の最も敬虔な子であるにしても――彼の個人的な悩みである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...それは決して彫刻的に立派なものだとは言えないけれど何かしら敬虔な気持にさせられるそうした彫刻であることは慥(たし)かだ...
高見順 「仏像とパゴダ」
...どんなに敬虔な信者であっても...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...手を合わしたいような敬虔な心持ちが起る筈です...
豊島与志雄 「囚われ」
...常に敬虔な真摯な生き方をし得る人...
豊島与志雄 「野に声なし」
...却つて一種敬虔な感を持つやうになつた...
新美南吉 「海から歸る日」
...手に祈祷書を持って丘の斜面(スロープ)や落葉松の林の中を眼を伏せて敬虔なようすで歩いていた...
久生十蘭 「葡萄蔓の束」
...話が厳粛敬虔な問題に触れる時には...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...あるひは敬虔なる義人ノアの一族だけを...
正宗白鳥 「今日は無事」
...御身の敬虔なる奴僕(ぬぼく)アントニウスに慈愛を垂れ給へ...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...あるえらい敬虔な著者*が...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その人の着物にふれでもすれば霊験が伝わってくるかのような敬虔な気になったようである...
柳田国男 「故郷七十年」
...神様に祈るような敬虔な声を出した...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...ぼくは何かしら敬虔な氣もちに打たれ...
吉川英治 「折々の記」
...敬虔な疲れない眼を見はっていなくてはならぬ...
和辻哲郎 「停車場で感じたこと」
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