...神は嘗(かつ)て犠牲を払い献身を敢えてしたか(基督(キリスト)教徒はここで基督の生涯を引照するだろう...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...敢えて断言して置く...
海野十三 「人造物語」
...敢えてジャーナリズムに背(そむ)き...
海野十三 「振動魔」
...群鶏の一鶴となるのは敢えて至難のことではない...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...敢えて迷蒙に止まろうと欲しているとしか考えられない諸反動分子は例外として...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...それにも拘らずこういう貧弱な内容のものを敢えて出版するのは...
戸坂潤 「読書法」
...敢えて技術を社会に於ける技術水準という如きもので云い表わそうと試みて見た理由がここにあったのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...若者というものは自らが不正に浸されている時は敢えて良心の鏡に自分を写して見ることをしない...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...もとよりソクラテス自らは決して一世の指導者をもって敢えて自任していた訳ではない...
穂積陳重 「法窓夜話」
...怪しみ疑うて敢えてこれを移そうとする者がなかった...
穂積陳重 「法窓夜話」
...臣をして敢えて法典編纂のために微力を尽すを得しめ給わば...
穂積陳重 「法窓夜話」
...敢えて手紙で知らせず...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...その名妓は彼のために身ぬけとかいう冒険を敢えてして結婚し...
山本周五郎 「陽気な客」
...曰(いわ)く……余はこの事件の犯人を敢えて仮想の犯人と呼ばむと欲す...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...天下をうかがう意などはない)それを秀吉は敢えて衆に示すべく...
吉川英治 「新書太閤記」
...敢えて取った強行戦法だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...恋ならばどんな盲目なことも敢えてやって退(の)けるものと...
吉川英治 「源頼朝」
...けれど彼は、敢えて、常識を無視して、非常識へ突進してきた...
吉川英治 「源頼朝」
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