...相模灘に近きたりと覚しく波少しくはげしうなりて船も動揺するなり...
上田敏 「月」
...樹木の動揺するは...
高木敏雄 「比較神話学」
...と云う地響きが家を揺するので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...寺院の懸灯の動揺するを見て驚き怪しんだ子供がイタリアピサに一人あったので振り子の方則が世に出た...
寺田寅彦 「知と疑い」
...それはあばれ回って籠(かご)の格子(こうし)を揺することはあっても...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...陋屋動揺すること船の如し...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...それを動揺する船の上で測ることは...
中谷宇吉郎 「地球の円い話」
...その下に浪(なみ)の砕けた白い泡が夜の中に絶間なく動揺するのが...
夏目漱石 「行人」
...世界はかように動揺する...
夏目漱石 「三四郎」
...それは風の通路にあたりて動揺するがごとく...
アンブローズ・ビヤース Ambrose Bierce 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...和田だよ」倫子の肩に手をかけて揺すると...
久生十蘭 「川波」
...その上に蕩揺する表情によって...
久生十蘭 「魔都」
...政壇の波瀾に動揺することなきを得べし...
福沢諭吉 「学問の独立」
...何に動揺することもなく長く留守(るす)の間を静かに待っていてくれた人を...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...他日動揺する恐れのない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...家臣の心が動揺する...
山本周五郎 「城を守る者」
...軽部は屋敷に見入られているとますます得意になって調子をとりつつ槽(バット)の中の塩化鉄の溶液を揺するのだ...
横光利一 「機械」
...それはまた新来文化に驚異の眼を見張った推古時代の日本人の動揺する心と相通ずるであろう...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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