...八田の分はおれが今日にも打って措くべい...
伊藤左千夫 「姪子」
...旧自由党員は奇貨措く可しとしてこれを共和演説と誣い...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...其子正盛の次第に立身するを見て歡喜措く能はず...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...感謝措く能はずで(so grateful……that)...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...わが國内事情は一應措くとして...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...その要旨は最も広汎に各科の専門家(特に自然科学者に重きを措く)を糾合して一つの研究会を組織し...
戸坂潤 「〔付〕唯物論研究に就て(戸坂潤手記)」
...この問題もしばらく措くことにして...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...しかしそのことに関しては暫く措く...
外村繁 「落日の光景」
...*さて、道徳や宗教の方面のことを述べるには、叡智とか悟道とかいう困難な迷宮にふみこまなければならないから、暫く措くとして、普通に、沈黙は、後で大に言わんがための、或は最後の一言を言わんがための、或は唯一の真理を言わんがための、その前提として役立つ...
豊島与志雄 「「沈黙」の話」
...此の浄瑠璃をきいて感動措く能はざるなり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...それはしばらく措くとして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...巻を措くあたわざるの思いをさせる...
久生十蘭 「地底獣国」
...主人が奴僕(ぬぼく)に措く如き信用を得ていると云ッて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...(歴史小説以外のものは暫く措く...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...ひたすらその列車の行手である真鶴や米神などといふ村の入江と岬が幾つも幾つも櫛型に入り組んださまを愛好措くあたはざるといふ風な調子で述べたてゝゐた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...この痛恨(つうこん)を思い知らせずに措くものではない」ひとり衣笠久左衛門ばかりでなく...
吉川英治 「黒田如水」
...それは措くとしても...
吉川英治 「私本太平記」
...心を措くという奴だな』『金儲けとなれば仕方がない』『明日(あした)は立とうぞ...
吉川英治 「夏虫行燈」
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