...葉子ではというように手出しを控えるものばかりだった...
有島武郎 「或る女」
...モジモジして控えるのであった...
江見水蔭 「備前天一坊」
...ラムもちったぁ控えることにしますからな...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...表でも奥でも派手な遊びは差控えることにして...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...前者の例は差控える事にして...
寺田寅彦 「帝展を見ざるの記」
...細かい点はそれ故反覆することを控える...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...(文芸と科学との認識論上の関係について(その間に道徳がはさまった)、私は以前少しばかり分析を試みて見たが今ここに展開し直すだけに新しく進んだものをまだ持ち合わさないから、さし控える...
戸坂潤 「認識論としての文芸学」
...それは控えることにした...
中島敦 「環礁」
...連句の方は差し控えることにして...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...これ以上に筆をすすめることは差控える...
中山太郎 「穀神としての牛に関する民俗」
...その詮索を始めると柵外に出るので差控える...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...三度の御飯を控えるのと同(おん)なじ事よ」津田は呆気(あっけ)に取られた...
夏目漱石 「明暗」
...判事は二・二六による戒厳令下の事情によって百合子の公判が終了するまで顕治への面会通信は控えるようにといった...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...未だ時効にかからないから余り露骨な話はさし控えるが...
武者金吉 「地震なまず」
...彼のいとこが返事をさし控えるような或る意味があった...
W・W・ジェイコブズ 森郁夫訳 「井戸」
...お乳に障るから化粧は控えるようにと云っても...
山本周五郎 「初蕾」
...住所姓名は例によって公表を差控えるが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...黙って、両側に控える...
吉川英治 「茶漬三略」
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