...余計なことを云うと承知しないよ」老婆は困ってしまった...
田中貢太郎 「狐の手帳」
...「痴(ばか)、どいつもこいつも、承知しないぞ、痴」壮い婢は恐ろしそうにしてこそこそとどこへか往ってしまった...
田中貢太郎 「春心」
...恐らく承知しないであろう...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...何分にも阿父(おとっ)さんが承知しないでしょう...
徳田秋声 「爛」
...外へ遊びに出るにはこの額の傷が承知しないし...
中里介山 「大菩薩峠」
...如何せ又新しく買つてやらなければ承知しない耕二と知つてゐながら...
中原中也 「耕二のこと」
...元来学校からして寒村にあるんですから……」「それじゃ学生はその辺にだいぶ宿をとってるんでしょう」と独仙君はなかなか承知しない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...冷かしたり何んかすると承知しないぞ」「へエ」「爺(とつ)さん...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親類方が承知しないかもわかりません」「養子の品吉の評判はどうだ」「亡くなった大旦那は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私が容易に承知しない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...けれども諸君は承知しない...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...執拗に殘りなく描かなければ承知しない...
水上瀧太郎 「覺書」
...恐らく承知しないだらう...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...馬に乗せようとするが承知しないために...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...辞任帰国などは決して承知しないであろう...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...早い話が新聞社の連中でも「目下捜索中」と云った位ではなかなか承知しないが「目下鑑識課で調査中」と云えば「成る程左様(さよう)ですか」と敬意を表して引き退(さが)る状態で...
夢野久作 「暗黒公使」
...お粂の白い体を斬りきざまなければ承知しない...
吉川英治 「江戸三国志」
...今度は承知しないよ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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