...今晩は少のうございますね」手洗いの湯をすすめに来た母はほとんど手柄顔(てがらがお)にこう云った...
芥川龍之介 「子供の病気」
...皆んなから手柄顔に名指されるだろう...
有島武郎 「卑怯者」
...それを手柄顔に大臣連の門をくぐって...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...さうして三浦左衛門尉さまの手柄顔なる密告に接しても...
太宰治 「右大臣実朝」
...今宵(こよい)は常よりも上らぬ熱を手柄顔に良人(おっと)に示しつつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...大手を振って手柄顔をすることがあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...ともかくも人心を騒がして来たことを手柄顔に説明すると...
中里介山 「大菩薩峠」
...さりとて手柄顔もしないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...空巣狙いやコソ泥を縛って手柄顔をするような平次じゃねえ」「…………」平次は女の縄を解きながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――何しろ嫌な事だったよ」平次は手柄顔もせずに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...手柄顔で報告してもよいのに...
火野葦平 「花と龍」
...あの出鱈目(でたらめ)の名簿を手柄顔に警視庁へもって行ったら...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...然し私がここで仏蘭西人の事などを手柄顔に持出すと...
松本泰 「日蔭の街」
...如何にも手柄顔に火刑柱(ひあぶりばしら)の三人の苦悶を...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...手柄顔を誇っておる北町奉行のごときは...
吉川英治 「大岡越前」
...ふん縛ってきたところでごぜえます」と手柄顔に云った...
吉川英治 「剣難女難」
...息子二人は手柄顔(てがらがお)に...
吉川英治 「新・水滸伝」
...そして兄はその濡れた羽織の蔭からさも手柄顔に大きな壜を取出して私に渡した...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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