...これにても月は招きつべかりけり」と戯れる大君の才までが...
上田敏 「『新訳源氏物語』初版の序」
...花とともに飲み、共に食らい、共に歌い、共に踊り、共に戯れる...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...また雨に戯れるに余念がないのです...
薄田淳介 「若葉の雨」
...オークの巨木の内側を戯れるリスのように喜々としてファラーの記憶を巡って駆け回った...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「西洋科学は素晴らしい」
...南風気を含んで風波が磯際の砂に戯れる音ばかりで他には依然として何の物音も聞えなかつた...
田中貢太郎 「海異志」
...なにもわざわざ小犬がしっぽ――小犬じしんの――に戯れるのを見に来たわけではない...
谷譲次 「踊る地平線」
...子供と犬との戯れるのを眺めながら日を浴びているこの平和さ...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...彼らは猫(ねこ)が鼠(ねずみ)に戯れるように...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...兎の戯れるやうに左右の手が鞠のうへにぴよんぴよんと躍つて円くあいた唇のおくからぴやぴやした声がまろびでる...
中勘助 「銀の匙」
...今ではもうこの連中と戯れることもできるし...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...戯れる気持からそんな動作を長引かせ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...公爵は波に戯れる鴎の群れを眼で追いながら...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...少女に戯れる常習犯で前科六犯という豪の者のラピイア郡の一百姓なども混っていた...
牧逸馬 「双面獣」
...戯れるやうに砕けてさんさんと噴き滾れてゐた...
牧野信一 「毒気」
...「僕が悪漢でねレデイに対して戯れるのだ...
牧野信一 「舞踏会余話」
...空の杏の実に戯れる鳥のやうな童心に溢れてゐる...
横光利一 「詩集『花電車』序」
...子供が戯れるような恰好で...
横光利一 「旅愁」
...「いや、このお仲間では、大人(おとな)げのうて」と、佐渡も戯れると、「何をいう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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