...既に女の夜遊びを懇々戒(いまし)めて置いた言葉を破つたのを憤り切つてゐたので...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...懇々私にお話しがあったのですが...
上村松園 「虹と感興」
...心から悔悛めれば罪は奇麗に拭(ぬぐ)い去られると懇々説諭して...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...女ではいつどんな目に遭うか判りません」章は自個の経験している狼の恐ろしいことを懇々と説き聞かせた...
田中貢太郎 「狼の怪」
...と懇々遺言して死んだ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...懇々と言い聞かせ...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...聊カ懇々ノ襟懐ヲ陳ズ...
成島柳北 「祭舌文」
...食事を終り、別室に至り、懇々切々、今日欧洲流行の非なるを教示せられ、竟(つい)に日本の形勢不得止して、国会を開くに至らば、能く注意し、国法を定め、而して仮令如何様の事あるも、国費を微収するには、国会の許諾を不得(えざれ)ば、不出来様の、不策に出る勿れ、若し其権を、国会に譲れば、内乱の基と知るべしとの事なり...
蜷川新 「天皇」
...旦那様からも懇々のお頼みで」下男は縁側に手を突いて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ソレを懇々(こんこん)と説くけれども...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...役人が私方に来て懇々内談するその様子は...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...すッかり信じて二人の罪をゆるして懇々の諭しを与えたばかりか...
吉川英治 「剣難女難」
...何やら懇々(こんこん)と一刻あまり説きさとした...
吉川英治 「剣難女難」
...懇々(こんこん)...
吉川英治 「三国志」
...寄手の将の木下殿より懇々(こんこん)と...
吉川英治 「新書太閤記」
...てめえも真人間になれと懇々(こんこん)いわれたので...
吉川英治 「親鸞」
...懇々と、長談議である...
吉川英治 「松のや露八」
...そして、お菊ちゃんへ、懇々と礼をのべ、また、しばらくの別れを惜しみあうのだった...
吉川英治 「松のや露八」
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