...それを今も猶(なお)まことにして守るのは愚かしい...
江見水蔭 「壁の眼の怪」
...あのまわりに集ってぼんやりそれを見物している民衆の愚かしい顔が...
太宰治 「惜別」
...あくまでも愚かしい自分の気持ばかりであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...またぞろ腑甲斐なくも父の遺産を捧げて平伏してしまうであろう自分の愚かしい心が――最早自分にはどうすることもできぬ私自身の気持が...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...すでに第二の妻を迎えた自分の新居であるような愚かしい空想が湧(わ)くのであった...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...ゴミだ! 僕らにどう対処しろと! 心臓に杭を打たねば墓に鎮められぬ歩く死体なんぞ! 愚かしいにもほどがある...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
...僕が愚かしい顔をしているとか...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...科学者たる父が何故こんな愚かしい所行を演ずるのか...
中島敦 「光と風と夢」
...途方もなく愚かしいことに感ずるだけだった...
林不忘 「あの顔」
...寧ろ愚かしい謙遜に囚はれてゐたに相違ない...
牧野信一 「思ひ出した事(松竹座)」
...その日その日の愚かしい営みの回想が綾となつて濛つとしてゐるばかりであつた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...それらの顔つきはそのままソックリとありながら又となく愚かしい...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...愚かしい殺し合いのために...
三好十郎 「肌の匂い」
...愚かしい親切である...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...心の中では愚かしい行為をするものであるという気もしているのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...愚かしい行動をしたと煩悶(はんもん)をしているのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...わたしはむしろ空なこと・愚かしいこと・でも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...愚かしいほど善良だということがわかった...
山本周五郎 「さぶ」
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万病 食うか食われるかの争い 落ち穂
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