...やっと一息つく暇を見出した...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...それは今雇われているアマ達の前にいた人達の時分のこと、―――そのアマ達は、幸子などが見れば骨身を惜しまずによく働く寔(まこと)に忠実な人々であったが、でも彼女達にして見ると、夫人の人使いが余り激しいのが、かねてから不満だったのであろう、うちの奥様は自分が先に立って、一分の時間も無駄(むだ)にしないように段取りを附けて用をなさるので、私達も一つの仕事を済ませると直(す)ぐ次の仕事へと追い立てられる、私達は日本人の家庭に雇われるよりは沢山お給金も貰(もら)っているし、家事についていろいろ為めになることも教えて貰うが、何しろ一日じゅう、息つく暇がない、全くうちの奥さんは主婦としては偉い奥さんで敬服させられてしまうけれども、使われる身になっては遣(や)り切れない、と、そう云い云いしたものであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...息つく暇もありゃしない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...休む暇も息つく暇もない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかし川島はさっきから息つく暇もないものに襲われていた...
蘭郁二郎 「植物人間」
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