...長吉はその後姿(うしろすがた)を見送るとまた更に恨めしいあの車を見送った時の一刹那(いっせつな)を思起すので...
永井荷風 「すみだ川」
...こっちが恨めしいくらいだ」「迷亭はあの時分から法螺吹(ほらふき)だったな」と主人は羊羹(ようかん)を食い了(おわ)って再び二人の話の中に割り込んで来る...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ままならぬ浮世が恨めしい...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...でも無駄な年月が恨めしい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...「あんな無情な恨めしい人はないと私は思って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その時は恨めしいことであろうし...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...夫人は恨めしい心を抱きながら見送っているのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あなたのほうには私に言えないことを持っているような隔てがあったのかと思うと少し恨めしい」と仰せられた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「隠したくお思いになることが私には恨めしい気もいたしますよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...長くは人を楽しませずにどんどんと散ってしまうのが恨めしい気のするころに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恨めしい」と泣き叫びながらもさすがに羞恥(しゅうち)を見せるふうが昔の物怪に違う所もなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私のあなた様へ持ちます真心をお認めくださいませんことはお恨めしいことでございます」と大将は言う...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...たとい少しの間にもせよ夫人に後(おく)れて生き残っている命を恨めしいと思って尼になる者もあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恨めしいことだと思っています...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...どなたもおしらせくださらなかったのが恨めしい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恨めしい思いを多く味わわせられるだけでこの人と別れねばならぬのであろう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...奇怪なことのように見ていらっしゃるのが恨めしい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恨めしいお心ですね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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