...「わたし、……わたしは……字を知りません」阿Qは筆をむんずと掴んで愧(はず)かしそうに、恐る恐る言った...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...この時雌鼠は恐る恐る黄金丸の前へ這(は)ひ寄りて...
巌谷小波 「こがね丸」
...恐る恐る頭をあげてみた...
海野十三 「地球盗難」
...一応御伺い致されたか」源之丞は恐る恐る...
江見水蔭 「備前天一坊」
...わたしは夜々そっと、内緒で、恐る恐る、穢らわしい淫蕩に耽った...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...恐る恐る穴の口元へ首を出した処をば...
永井荷風 「狐」
...按摩(あんま)が隙(すき)を見計って恐る恐る向側(むこうがわ)へ渡る...
夏目漱石 「虞美人草」
...小使は恐る恐る箒を担いで帰って行った...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...そして恐る恐るこわれた欄干のところから...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...これを見てくれ」「ヘエ――」ガラッ八は恐る恐る滑り込みました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こいつは誰の仕業でしょう?」露の家正吉は恐る恐る顔を出しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...恐る恐る顔を出したのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...コン吉が恐る恐るうかがいを立てるとタヌは...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...彼は例によってその申し開きをするために軍隊の前に引き出されたが、胸の中に練りにねった演説を用意していたので、恐る恐る、どもりながら、二こと三こと語り出した...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...恐る恐るそれをあけてみた...
柳田国男 「故郷七十年」
...恐る恐る差し出して又ひれ伏した...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...恐る恐る眼をパチつかせた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...やがて何事かを警戒するように恐る恐る問い返した...
夢野久作 「霊感!」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??