...この陳述を思い立つ程...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...下界行を思い立つ...
高木敏雄 「比較神話学」
...僕はいつでもそうであるが、思い立つと、一刻も早くその用事をすましてしまわなければ気がすまぬのである...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...人が帰れと言う時にはなかなか戻って来んで思い立つとまた慌(あわただ)しい帰り方をして来たものだな」私は兄の顔を眺めていたが...
橘外男 「逗子物語」
...彼はノーフォーク州の広沢(ブロード)地方に住むその名士を突然訪問しようと思い立つに至った...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...しかし思い立つと留めて留まらぬ道庵ではある...
中里介山 「大菩薩峠」
...思い立つところが旅路である――そういう気分本位になりきっているが...
中里介山 「大菩薩峠」
...影ならずば?――時にはむらむらと起る一念に窓際に馳(か)けよりて思うさま鏡の外(ほか)なる世を見んと思い立つ事もある...
夏目漱石 「薤露行」
...何故さっき汽車のなかで思い立つと...
堀辰雄 「菜穂子」
...思い立つ日が吉日であった...
本庄陸男 「石狩川」
...「帰ろう」思い立つや否や...
松濤明 「春の遠山入り」
...根が小屋もののお初、こう思い立つと、火の玉のようになって目的をさして飛びかかってゆく外にない気がするのだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...早(はや)りっ気で思い立つと足元から火の燃えだした様にせかせか仕(し)だす癖が有るので始めの一週間ばかりはもうすっかりそれに気を奪われて居た...
宮本百合子 「秋毛」
...なぐったり蹴ったりして殺した下士官広瀬に復讐を思い立つが...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...それから、東京であちこちと二カ月ばかり過して、又思い立つて、ここへ來たわけです...
三好十郎 「肌の匂い」
...新たな採訪を思い立つためにも...
柳田国男 「海上の道」
...一人で思い立つはずはない」「男も手伝うたことであろ」「いま思えば...
吉川英治 「私本太平記」
...真面目な人物がよく思い立つことである...
吉川英治 「平の将門」
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