...そこで池袋の同志は一応思い思いの所に分散した...
日本経済新聞社 「私の履歴書」
...子供たちは思い思いの言葉で...
壺井栄 「赤いステッキ」
...もう一つのおみやげには思い思いのカメラの目にアルプスの魂を圧縮して持ち帰ろうとするであろう...
寺田寅彦 「カメラをさげて」
...思い思いに席を取った宗助の前後にいる居士(こじ)も皆同音(どうおん)に調子を合せた...
夏目漱石 「門」
...人々は皆思い思いの雪支度をして...
堀辰雄 「菜穂子」
...思い思いのことを主張する弁論を女院は興味深く思召(おぼしめ)して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...思い思いの話題を拵え合っていた...
山本周五郎 「お美津簪」
...どんなに叱られるかと思い思い楽屋へ這入ると...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...そんな事を思い思い運動服の上から...
夢野久作 「冗談に殺す」
...彼はそう思い思い今一度ニンマリと青黒い...
夢野久作 「木魂」
...どうかして正気に返してやりたい……この病院から救い出してやりたい……そうして思っている青年に会わしてやりたいと思い思いして来ただけであった...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...今日か明日(あす)に運命が迫っているのに……など思い思い手捜(てさぐ)りをして行くうちに...
夢野久作 「冥土行進曲」
...私は行く先々に白い交番が新しく新しく出来て行くのじゃないかと思い思い...
夢野久作 「冥土行進曲」
...奥の上がりがまちに思い思いに腰をすえて...
吉川英治 「江戸三国志」
...曹彰が出てきたら思い思いに功名をせい...
吉川英治 「三国志」
...思い思いに寛(くつろ)ぎながら...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...思い思いな二十歳(はたち)台の巣立(すだ)ちをしてゆく保延年間(約八百年前)の世態を前奏とし...
吉川英治 「随筆 新平家」
...そして袿衣(うちぎ)と襲(かさ)ねを、与えたので、居合せた皇子や朝臣たちも、思い思いに、物を与え、「何か、生活(くらし)につらい事があったら、遠慮なく院へ奏聞(そうもん)せよ」と、なぐさめて帰したということである...
吉川英治 「平の将門」
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