...誰でも大市に間(ま)に合うように思い思いの野菜を育てるのですからね...
芥川龍之介 「不思議な島」
...思い思いの形をしたビルディングが...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...鳥は夜放すわけにもゆかないからね」思い思いの服装をした五人の刑事は自動車を途中で乗捨て...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...そして、濃い紺色のジョウゼットの下に肩胛骨(けんこうこつ)の透いている、傷々(いたいた)しいほど痩(や)せた、骨細な肩や腕の、ぞうっと寒気を催させる肌(はだ)の色の白さを見ると、俄(にわか)に汗が引っ込むような心地もして、当人は知らぬことだけれども、端の者には確かに一種の清涼剤になる眺(なが)めだとも、思い思いした...
谷崎潤一郎 「細雪」
...思い思いの足跡でふみ固め...
壺井栄 「一つ身の着物」
...変だなと思い思い...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...思い思いに須子のあたりに集結していた...
長谷健 「天草の春」
...思い思いに髷(もとどり)を切って海に捨て...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...思い思いの山笠(やま)が作られていた...
火野葦平 「花と龍」
...その入江を中心に思い思いの方向に散って...
牧逸馬 「双面獣」
...西の後涼殿の縁には殿上役人が左右に思い思いの味方をしてすわっていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...各地の命名がこのように思い思いで...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...お母様に敗(ま)けないように清浄な一生を送りましょう」といく度か思い思いしては青い青い澄み渡った朝の空を仰いだことで御座いました...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...思い思いに向う鉢巻...
吉川英治 「剣難女難」
...思い思いな方角へみな足早に散らばって行った...
吉川英治 「私本太平記」
...そのほかの将卒もみな思い思いに分散した...
吉川英治 「新書太閤記」
...ほかの博労(ばくろう)連中も、馬をひいて、八王子街道の方へ、思い思いに...
吉川英治 「野槌の百」
...思い思いに遅れていた...
吉川英治 「源頼朝」
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