...それでも青年は思い切る様子が見えないものだから...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...近ごろでは耽溺するようになっていたあのいろいろの欲望を思い切ることであった...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...思い切る事が出来ないのですか?」私は黙っていた...
太宰治 「斜陽」
...偉大な民衆はかかる罪悪にたいする復讐(ふくしゅう)を思い切ることもできるけれど...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...お前を思い切るくらいなら...
中里介山 「大菩薩峠」
...ついに思い切る勇気が出なかった...
夏目漱石 「思い出す事など」
...いかに無謀な夫婦でもルウレットで一旗あげようなんてことは思い切るだろう...
久生十蘭 「黒い手帳」
...私は刃を以てする複讐を思い切る為めに...
松永延造 「職工と微笑」
...わたしはむしろ精神の美の方を思い切ることであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あれだけは思い切るほうがいい...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...未練とお笑い下さるな……手前にはどうしても死んだと思い切ることが出来ず」「――――」「俤(おもかげ)ある内は生きているつもりにて...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...まずいオイランを買って流連(いつづけ)した気で思い切る事になる...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...子供を思い切るという位...
夢野久作 「暗黒公使」
...どこに居るかわからぬ子供を思い切ると云うかと思うと...
夢野久作 「暗黒公使」
...如何にしても思い切る事が出来ません...
夢野久作 「暗黒公使」
...京子を思い切ることが出来なかった...
蘭郁二郎 「鉄路」
...人を殺さんとするなりけり」と悟って女を思い切る...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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