...心残りであったから...
太宰治 「虚構の春」
...それが心残りだと私の胸へ顔を埋めて初めて涙を流しました...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...その返事を聞けなかった事がぼくの心残りだと...
田中英光 「オリンポスの果実」
...ただ魚住千枝子のことをも少し聞き出し得ないのが心残りなだけで...
豊島与志雄 「塩花」
...お心残りでございましょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...その白根の山ふところに心残りがあるのでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...それにしても心残り千万...
中里介山 「大菩薩峠」
...万一そうなると自分の心残りとすることは一人の老母の身の上である...
新渡戸稲造 「自警録」
...此処まで来て登らないで引き返すのは心残りだ...
野上豊一郎 「吹雪のユンクフラウ」
...「心残りでありますが」彼は自分の最善のドイツ語を使って...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...親の心残りが道の妨げになる気がするので...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...春の花のすべてを見ずに行くことが心残りに思われ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...兄上にもご壮健に……もう心残りはござりませぬ」「よく申した...
吉川英治 「剣難女難」
...しかしなかなか心残りは多い」柳眉(りゅうび)剣簪(けんさん)一その後...
吉川英治 「三国志」
...いかばかり心残りの多かったことであろうぞ...
吉川英治 「新書太閤記」
...――でも、同門の人々や、上人の前で、親しい言葉をかわすことができなかったので、心残りに、まだそこに佇(たたず)んでいたものと見え、窓に、綽空の顔を見ると、とびつくように寄ってきて、昔ながらのことばで、「お師さま!」と、濡れた顔を下からのばした...
吉川英治 「親鸞」
...自分も心残りなく楽しんで暮してゆけるか...
吉川英治 「日本名婦伝」
...これをお心残りの年寄りがあるならその年寄りへ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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