...ラツプは得々と僕と一しよにこの大寺院へ出かけました...
芥川龍之介 「河童」
...得々とそれをひろげだした...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...しかし又彼の友だちの前に得々と話して聞かせるには何か気のひける幸福だった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...博物館は模造品を得々として展覧に供し...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...そして沙魚三十尾ばかりの獲物を提げて得々として帰つて来た...
種田山頭火 「行乞記」
...得々として語りだすので語るにふさわしい...
知里真志保 「生きているコタンの銅像」
...二人の過去の小事實を長崎奉行へ密告して生殺與奪の權を自身で握つたことを「日本囘想録」のうちで得々と誌してゐる...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...得々として人ごとにこれを見せ廻っているらしい...
中島敦 「狼疾記」
...毒を盛る氣になつたのも無理はないよ」元町の仙太は得々として言ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そっと忍び込める道理はありませんね」八五郎は得々として説くのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...多年の野望を遂げんとして得々としていた...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...身に余る面目に昇は得々として満面に笑いを含ませ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...生意気で」ト云いながら得々として二階を降りて往た...
二葉亭四迷 「浮雲」
...山崎の合戦には刀傷をうけたなどゝいふことを得々として彼に物語つたが...
牧野信一 「貧しき日録」
...斯んなことを得々と吹聴して...
牧野信一 「貧しき日録」
...はつと思ふ間に卑しげな流行歌が得々として彈き出された...
水野仙子 「輝ける朝」
...得々として「さしも忠臣といわれた蔡瑁なのに...
吉川英治 「三国志」
...わがおあるじを頌(たた)えることに得々となって...
吉川英治 「私本太平記」
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