...意地にも後へ引っ返すことが出来ないようなハメになるんで...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...引っ返すこの男と...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...長老が今朝ほど客を迎えた次の間へ引っ返すと...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...途中から引っ返す口実にもならない...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...さればといって此処まで来て引っ返すのは永久に悔いを残すことになるだろう...
野上豊一郎 「吹雪のユンクフラウ」
...引っ返すと、しょぼしょぼの眼をいっそう細めながら、今僕が云ったことわかってくれたのだろう、と念を押すので、彦太郎は、へえ、よくわかりましたとも、と強く頷くと、今僕の云ったこと、君の胸の中だけにしまっておいてくれたまえ、あんまり発表してくれん方がよい、と臆病そうにつけ加えた...
火野葦平 「糞尿譚」
...座へ引っ返すと、川口松太郎来り、戦地の話をきく、二二六の残党が、活躍してる話など面白し...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...……まさか引っ返す訳にも行くめえしさ」「ウーム...
夢野久作 「支那米の袋」
...拙者は元の道へ引っ返すこととしよう...
吉川英治 「銀河まつり」
...無理をいわずに引っ返すとするからな」と...
吉川英治 「銀河まつり」
...橋上に引っ返すほかなかった...
吉川英治 「三国志」
...「これより古市(ふるち)へ引っ返すには...
吉川英治 「私本太平記」
...あとは居城へ引っ返す」と...
吉川英治 「私本太平記」
...ただ引っ返すのも業腹至極(ごうはらしごく)...
吉川英治 「私本太平記」
...引っ返す心はない……...
吉川英治 「新書太閤記」
...……おのれ、覚えておれ」成政は、果てなく、地だんだを踏んで、前後の大軍を見まわし、進むべきか、引っ返すべきか、ほとんど、立ち往生の様子だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...後へ引っ返すような生(なま)やさしい食いつめ者でないことは分り過ぎている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...またもう一度仕事机のほうへ引っ返すこともできないのである...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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