...折々彼の生活に私の心持が引っかかるのをどうする事も出来ません...
伊藤野枝 「成長が生んだ私の恋愛破綻」
...爪磨きとしての効用爪を鋏で切りっぱなせば角(かど)があって方々へ引っかかる...
海野十三 「白銅貨の効用」
...上唇(うわくちびる)の裏へ引っかかるほどに尖っていて...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...ザラザラと皮膚に引っかかるような...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...実験室ばかりで仕事をしている学者達はめったに引っかかる危険のないようなこうした種類の係蹄(わな)が時々「天然」の研究者の行手に待伏せしているのである...
寺田寅彦 「静岡地震被害見学記」
...あんな男に引っかかるお嬢さんがあるのかと思うと...
徳田秋声 「爛」
...あんなお爺さんに引っかかるものか...
徳田秋声 「爛」
...もっと国体明徴問題に引っかかるような未曾有の大問題が起きてきていたのである...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...その破れへ一寸引っかかる事がある...
直木三十五 「死までを語る」
...間違ってもそいつに引っかかるようなだらしのないことはしない...
牧逸馬 「チャアリイは何処にいる」
...言葉が引っかかる...
水野葉舟 「北国の人」
...櫛(くし)の歯(は)が引っかかる処を少し力(ちから)を入れて引くとゾロゾロゾロゾロと細い髪(かみ)が抜けて来る...
宮本百合子 「秋毛」
...あんな女に引っかかるなんて――双葉 引っかけたなんて...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...それは自分に引っかかる要のない仕事だったからともいえましょう...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...太い奴が引っかかる...
山本笑月 「明治世相百話」
...俺を引っかけようとしているトリックの浅薄(あさはか)さ加減はドウダ……そんな古手に引っかかる俺と思うか……と云いたいが今度だけは特別をもって引っかかってやる……その古手を利用してやる...
夢野久作 「冗談に殺す」
...世間見ずの令息令嬢が引っかかるのも無理はない...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...しかもこの錯覚に引っかかる度合いは...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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