...作ははっきりとニイチェを引き合いに出している...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...静御前の生涯(しょうがい)について吾妻鑑(あずまかがみ)や平家物語を引き合いに出すまでもあるまい...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...それとしてよく引き合いに出されるのは...
カレル・チャペック Karel Capek 大久保ゆう訳 「RUR――ロッサム世界ロボット製作所」
...先日「中央公論」をちょっと見たら春夫が僕を引き合いに出していた...
辻潤 「ふもれすく」
...前条に引き合いに出した「模倣の人生」のほうではいわゆる主演者はあっても「黒鯨亭(こくげいてい)」のごとき意味での独裁的主役は無い...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...昔の人間でも貝原益軒(かいばらえきけん)や講談師の話の引き合いに出る松浦老侯(まつうらろうこう)のごときはこれと同じ種類に属する若返り法を研究し実行したらしいようであるが...
寺田寅彦 「映画と生理」
...「べらぼう」も引き合いに出たが...
寺田寅彦 「言葉の不思議」
...このあいだ近所の泥溝(どぶ)に死んでいた哀れなのら猫(ねこ)の子も引き合いに出て...
寺田寅彦 「子猫」
...住居に付属した庭園がまた日本に特有なものであって日本人の自然観の特徴を説明するに格好な事例としてしばしば引き合いに出るものである...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...事実ソヴェートに於ける実際問題が至る処引き合いに出されているのである...
戸坂潤 「読書法」
...子供がそこへ引き合いに出されるのだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...遠い昔のイタリアの聖人を引き合いに出すまでもなく...
永井隆 「この子を残して」
...いつでも金米糖を引き合いに出すのだが...
中谷宇吉郎 「寅彦夏話」
...それは自分のどんな感情のありようとこの映画の俳優の演技のどんな性質とが或は引き合い...
宮本百合子 「女の歴史」
...あの子の姉に相談してみましょう」その人が思わず引き合いに出されたことだけででも源氏の胸は鳴った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼らが書いたことと同様に引き合いに出す...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...実は引き合いに出された利休や遠州を...
柳宗悦 「民藝四十年」
...一寸先も見えぬ闇の中を二人は手を引き合いつつ...
横光利一 「旅愁」
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