...この勝負は明かに引き分けとなったらしい...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...けれど私は引き分けられてからも...
上田広 「指導物語」
...「今日までは、何人にも知れずに済みましたが、このさき、どんなことで露われるか判りません、もしそんなことになると、お父さんはああいったような厳格な方だから、どんなに怒るか判りません、私は覚悟をきめておりますから、引き分けられて、一室に監禁せられても諦めますが、あなたの御身分にかかわりますから、二人でどこかへ往って、人の目に著かない処で、静かに暮そうじゃありませんか」「そうです、私もそう思っていたのですが、これという知己(しりあい)の者がなくて困っております、ただ私の家にもと使っていた金栄(きんえい)という男が、鎮江で百姓をしているということを父から聞いてますが、それは義理がたい男だそうですから、それでもたよって往ってみようじゃありませんか」二人はその朝の五更の頃、そっと家を逃げだして、瓜州(かしゅう)から揚子江の流れを渡り、鎮江府の丹陽(たんよう)へ往って、目ざしている金栄の家のことを聞いてみるとすぐ判った...
田中貢太郎 「金鳳釵記」
...衛士(えじ)だか行司だかが飛び出して来て引き分け引き止める...
寺田寅彦 「田園雑感」
...けふの奮戰挌鬪を是迄に留め引き分けむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...」「引き分けるつもりなのか...
徳田秋声 「仮装人物」
...簡単に引き分けられっぱなしになっている...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...行司はつと立つて竹刀の中へ割込んだが「この勝負は行司預りおきますと引き分けてしまつた...
長塚節 「撃劍興行」
...私たちは、引き分けられた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...引き分けにすべきだと賭け手たちが言い出し...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...」クナアクは二人を引き分けた上...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...いずれそうした日のなければならない母と子が今のように引き分けられていることを明石夫人は悲しんでいるであろうし...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...負けるくせに辛抱づよく闘ふ鉄は引き分けてやつても戦ひを挑んできかなかつた...
室生犀星 「鉄の死」
...今はからずも引き分けられて...
森鴎外 「山椒大夫」
...互ひ互ひを一層はやく引き分けるのを待つてゐる間...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...いい機(しお)を引き分けたので...
吉川英治 「剣難女難」
...すぐに宮内が馳(か)けつけて引き分けてくれたからこそ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ふたりを引き分けて連れて来いっ」戴院長と聞いては驚かぬ者はない...
吉川英治 「新・水滸伝」
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