...確信の自覚がないのに底ぬけを気づくべきはずのないのはあたりまえだ...
伊藤左千夫 「箸」
...底ぬけ遊(あそび)に昼に夜をつぎ...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...それはまったく無限の底ぬけ井戸のなかに矢を放つような無駄な努力かもしれない通信をかくのごとくただいま私がやっているわけは...
海野十三 「放送された遺言」
...又実に一人の女性の底ぬけの純愛である事があるのである...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...真昼は底ぬけに明るくて悲しかつた...
原民喜 「鎮魂歌」
...底ぬけの夢のやうなものが絡みあつてゐる...
原民喜 「火の唇」
...手桶をも其處に投出して一つは滿足成しが一つは底ぬけに成りけり...
樋口一葉 「大つごもり」
...手桶をも其処(そこ)に投出(なげいだ)して一つは満足成しが一つは底ぬけに成りけり...
樋口一葉 「大つごもり」
...やけ遊びの底ぬけ騷ぎ...
樋口一葉 「十三夜」
...底ぬけの無能ぶりを発揮してきた司令官の意見が...
久生十蘭 「海難記」
...うちの連中は何ていう底ぬけかと思う心がつよくて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...子供のためにあったような生活の気分がガラリと底ぬけになるのね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...いつか仕合せになれると思うなんて底ぬけのばかさ」「人間の悲しいのは」と彼は冷笑するように云った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...彼のは底ぬけといってよい...
吉川英治 「上杉謙信」
...「――かつはまた執権北条の底ぬけな驕奢(きょうしゃ)...
吉川英治 「私本太平記」
...そして、将門の恋と、併せて、正月の夜を、底ぬけに、祝った...
吉川英治 「平の将門」
...妓(おんな)たちを交じえて底ぬけの大遊びだった...
吉川英治 「平の将門」
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