...而(しか)して其赤色に飛着くのは幼少な猫程早く稍(や)や老いたるは甚(はなは)だ遅かった...
石田孫太郎 「猫と色の嗜好」
...芥川の劇藥についての知識は甚だ幼稚だといふ...
小穴隆一 「二つの繪」
...乱るる心を静むるのは幼き者と絵と詩と音楽と...
田山花袋 「田舎教師」
...その巧妙なお伽噺(とぎばなし)を傾聴する聴衆の中には時々幼い自分も交じっていた...
寺田寅彦 「重兵衛さんの一家」
...不可思議な幼年時代を経てきた者は皆...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...幼き日とみゆものをのみ……思ひなき...
中原中也 「山羊の歌」
...幼年時代には、壁に映る時計や箒の影を見てさへ引きつけるほどに恐ろしかつた...
萩原朔太郎 「僕の孤独癖について」
...幼年生のときの思い出は...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...幼名(ようみょう)政之助さま……いまの右大将家定公は...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...そのなかには芋虫(いもむし)の幼虫が包まれているんだと思うと...
堀辰雄 「美しい村」
...自らは太作と名乗る幼名のまゝで...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...初めに幼稚であったときの遣り方もそうであるし...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...源氏の作としては幼稚である...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...――でついに一村の老幼や一族をひきつれ山に砦(とりで)を構えて賊に反抗していたわけです」許は...
吉川英治 「三国志」
...どこか気品のある老母と若い美婦人と幼な児たちが...
吉川英治 「三国志」
...正行の小柄なのは、幼少からだが、とかくいつ頃からか薬餌(くすり)になじみがちだった...
吉川英治 「私本太平記」
...幼児(おさなご)たちの無心なすがたや――どうも奥の様子が想像されてならなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして幼子(おさなご)らしく...
吉川英治 「親鸞」
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