...ばりばりと綴枠(とじわく)をはずして入れた...
泉鏡花 「遺稿」
...太い四角な黒枠に入っている厳(いか)めしい正装の将軍の写真だった...
海野十三 「火葬国風景」
...廻転窓の枠(わく)につかまって...
海野十三 「地球盗難」
...水際からそびえ立つ丘のあいだに見られたときほど良い枠をもちえないし...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...上に円い枠(わく)のついた三本脚の黒塗の台に...
鷹野つぎ 「虫干し」
...しかしこれでは枠が破れていて...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...そこで私は立って窓枠にのせてあった草花の鉢をもって片隅に始めから黙って坐っていた半白(はんぱく)の老寡婦(ろうかふ)の前に進み...
寺田寅彦 「追憶の冬夜」
...囲ひの枠に頭と足をもたせて...
徳田秋聲 「佗しい放浪の旅」
...ベッドの枠を握りながら...
直木三十五 「ロボットとベッドの重量」
...四角の紫檀製(したんせい)の枠(わく)に嵌(は)め込(こ)まれた十八世紀の置時計が...
夏目漱石 「京に着ける夕」
...の枠組みに入れると...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...「でも、この窓枠には、縄梯子(ばしご)の鉤(かぎ)を掛けた跡がありますよ博士」「――――」「八寸ばかりの距離で、二つの爪の跡これは、間違いもなく縄梯子(ばしご)の跡だ、――向うの家の三角戸棚の側の窓にも、あれと同じ跡があった」「えッ」驚いたのは博士ばかりではありません、早坂勇さえも愕然として、窓枠の方へ飛付いたほどです...
野村胡堂 「音波の殺人」
...人間は社会と云ふ枠(わく)のなかで...
林芙美子 「浮雲」
...壁がはりに張られたガラス全体の枠が物凄く歪んでゐるが...
原民喜 「飢ゑ」
...あの棒からあの窓枠に飛び付かうとすれば...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...枠張の絖を置きなおしながら...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...小枠の刺繍にかかり詰めた...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...時々喫した敗北に対する口実として彼らは一つの宇宙的な枠組を発明したのだろう...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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