...思えば五年越しの紆余曲折のはての刀折れ矢つきた形の法案である...
中井正一 「図書館法楽屋話」
...四年越しに借り切つてゐる部屋の一つは...
中谷宇吉郎 「ツーン湖のほとり」
...それは二年越しのいろいろな試みの末に...
中谷宇吉郎 「雪今昔物語」
...三年越しいる客ではあるし...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...一年越し細工をした挙句...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...眼玉の飛出すやうな高い利息を七年越し拂はされてますぜ」「それから」「六部になつた倉松は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...爪(つめ)に火(ひ)を灯(とも)すと言ひませうか、三度の物も二度にして、十年越し、浴衣(ゆかた)一枚買つたことも御座いません」お濱(はま)は一生懸命さの中にも顏を赧(あか)らめました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...十何年越し世話になっている...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...十年越し此屋敷の掛(かゝ)り人(うど)になつて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二年越し世話になつてゐるんだが――」そんなことを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何年越し滅茶々々にコキ使はれてゐるから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...四年越しの悪戯(いたずら)はできない――焔硝(えんしょう)かな――」「焔硝?」平次の頭脳は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...中氣で二年越し寢たつきりですから」「その文治は醫者からの歸りに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三年越しの私の岡惚(をかぼ)れの親分だもの...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一八 六日年越し正月六日の晩の儀式如何(いかん)...
柳田国男 「年中行事覚書」
...少しでも年越しの足しにしようと思い...
山本周五郎 「日本婦道記」
...――さればことしの年越しは洛中にあって...
吉川英治 「新書太閤記」
...(一たい私の郷里では人に雇われる者は三通りに分れていて、まる一年一定の家で働く者を長年(チャンネン)と称するし、その日その日で働く者は短工(トアンクン)と言い、自分で耕作をするかたわら、年越し、節祝い及び小作米を集める時にだけ一定の家へ雇われて働くものを忙月(マンユエ)と言うのである)あまり忙しいというので、この使用人が私の父に向かって自分の子の閏土を呼んで祭器の番をさせてはと申し出た...
魯迅 佐藤春夫訳 「故郷」
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