...お前は年の功で利口ねえ若いものは夢や希望のために溜息をつくけれどお前は利口ね...
ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「心のゆくところ(一幕)」
...其れでも年の功だね...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...文部省関係である教授免職は年の功で免れた代りに...
戸坂潤 「社会時評」
...なぜなら自然科学などでもそうだが特に人文的な世界では年の功がおのずから貫禄を有って来るので...
戸坂潤 「日本の頭脳調べ」
...私の技巧も幾分は年の功が積んだ...
外村繁 「澪標」
...けれども多年の功労の後なので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...たちまち露見してしまった」「じいさん何とかいいましたか」「さすが年の功だね...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...もう縄張も年の功も忘れてしまった様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...多年の功名爭(あらそ)ひも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...年の功というのは香油の如くに若さの痛みを鎮め得るやも知れぬて...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「羊飼いハイタ」
...戸田老人はさすがに年の功を積んでいた...
本庄陸男 「石狩川」
...「なんだ?」「わしは、心をきめやした、行き斃(だお)れにならない前に、ここらで、夜ごもりしてえです、ね」「夜籠(よごも)り?」「足は棒でさ、わるいことは云わねえです、力のあるうちに方法をたてましょうぜ」「しかし、もう一歩だ」「その一歩が――」と鋸屋は縺(もつ)れ舌を捌(さば)きながらゆっくり云った、「まアま、年の功に免じて、わしの云うことをきいておくンなさい、ここらが決心のしどころだ――ようがすか、ここに穴を掘って」旅に馴れた男は、雪の穴でも、はいれば温かいと語るのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...年の功ばかりではない...
夢野久作 「斬られたさに」
...国立劇場の方でも氏の多年の功労に対し全(まつた)く従来の持株を取上げる具合にも行(い)かないから...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...年の功とやらでそれぐらいな将来は眼に見える心地がするのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...さすがは年の功、よう察した...
吉川英治 「新書太閤記」
...その数十年の功夫はその道得にとって必須のものであり...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...この道得おのづから三年八年三十年四十年の功夫となりて尽力道得するなり」という彼の言葉は...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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