...年々歳々洪水のあるたびに害毒を加えるだろう...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...年々歳々何の変化も無い様に思ふのは...
丘浅次郎 「人類の将来」
...人間の飲食物に対する嗜好は年々歳々高尚に趣くから...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...さらにまた、最後のたのみの大綱は、ここから三里北方に弘前城が、いまもなほ天守閣をそつくり残して、年々歳々、陽春には桜花に包まれその健在を誇つてゐる事である...
太宰治 「津軽」
...年々歳々春が来て...
辰野九紫 「青バスの女」
...それは年々歳々同じである...
田山録弥 「踏査」
...年々歳々東西南北の諸大名が...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...年々歳々、これだけは家康の渡海免許の御朱印状を持つてゐて、貿易のために渡來する和蘭船のほかに、當時のさだめとして、日本の土地のどこに漂着しても、必ず一度は長崎におくられてきた、毛色眼色のちがつた異國人たちに接してゐれば、あれこれと海外の珍らしい出來事も聞きかじつたと察することが出來る...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...年々歳々益々低落の度を深めて来て居るといふ事実である...
萩原朔太郎 「流行歌曲について」
...のみならず、降雪はかならず暴風中にはじまるから、雪はすべて吹雪のかたちになり、積もるより吹き飛んでしまうほうが多い、そのため南極大陸の景観は、年々歳々、いささかも変化しないという、ふしぎなことがもちあがる...
久生十蘭 「南極記」
...年々歳々のはてもない月日が...
本庄陸男 「石狩川」
...年々歳々――うんぬん...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...しかしその鞭根は年々歳々ほんの少しばかりずつ経済的に筍の小出しをやっているのである...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...このように年々歳々その切株から芽出たせば...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...それが年々歳々徹底して...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
...年々歳々どこから生活に対するこのような愛や信を獲て来るのでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...江戸は年々歳々(ねんねんさいさい)の御触出(おふれだ)しあるがゆえに...
柳田国男 「母の手毬歌」
...こんな騒ぎを景物にして浅草の酉の町は年々歳々たいした人出...
山本笑月 「明治世相百話」
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