...このように精巧緻密(せいこうちみつ)なものにはじめてお目にかかった...
海野十三 「什器破壊業事件」
...巧緻(こうち)を極めていたのである...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...巧緻というような点であります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...私が精巧緻密(ちみつ)な製作をまず充分に試みたと思うたのは...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...その異常な題材、印象的な人物、劇的な事件、巧緻な手法、等、等によって、この物語はあらゆる読者を深く愉しませるのみならず、また、終りの方に表現されているその主要観念は、愛や人生そのものについて考えさせるものをも含んでいる...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...繊細であり、巧緻であり、奇智が溢れて居る様な処があつても、統一性や普遍性に乏しい...
時枝誠記 「国語学と国語教育」
...水晶の針を集めたような実物の結晶の巧緻(こうち)さは...
中谷宇吉郎 「雪」
...予期以上に繊細巧緻を極めた構造のものであった...
中谷宇吉郎 「雪」
...驚くべき巧緻(こうち)な背景――伴奏部を与えることに成功した...
野村胡堂 「楽聖物語」
...これは精密巧緻(こうち)な方法で実現された新地獄に違いなく...
原民喜 「夏の花」
...巧緻に両者を混ぜ合わせた菖蒲(あやめ)...
正岡容 「小説 圓朝」
...ひねくれていて巧緻(こうち)なりし市馬...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...巧緻(こうち)な斬新(ざんしん)な陰影を欠いた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...……巧緻に閃めきながら...
三好達治 「測量船」
...巧緻な文章を編もうと心をくだき...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...空を切つて大きく張り渡つた蜘蛛の巣の巧緻な形に驚いたり...
横光利一 「榛名」
...また危さに近づくように山査子のその巧緻な花を...
横光利一 「旅愁」
...彼はふとパリのノートル・ダムで繊細巧緻な稜線の複合した塔の姿を見たときに...
横光利一 「旅愁」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??