...月の光の射(さ)した岩角(いわかど)を躍(おど)り越えてやって来る猛獣の姿は物凄(ものすご)かったが...
田中貢太郎 「仙術修業」
...木の根か岩角かに躓いて刀をなくしてしまった...
田中貢太郎 「山の怪」
...一歩々々草を分けて進んで行く一行のすがたは、時には樹のかげに、時には岩角に、また時には林の中にそれと長く連つて、Hの負つた水筒にをりをり樹間をもれて来る影がキラキラと美しく光つたりなどした...
田山録弥 「草道」
...高い鼻が岩角にぶつかって...
豊島与志雄 「天狗の鼻」
...木の根や岩角に当って...
中里介山 「大菩薩峠」
...岩角の上から黒灰の浦を睨(にら)めている...
中里介山 「大菩薩峠」
...鳥ならではと思われる岩角の足がかりに軽く手をかけ...
中里介山 「大菩薩峠」
...白い泡(あわ)を岩角に吹き散らして鳴りながら流れる早瀬の上に架(か)け渡した橋の上をそろそろ通った...
夏目漱石 「明暗」
...岩角から垂らした藤蔓をたよりに川床に下りて...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...ホテルがたった一軒雪に埋もれて岩角に立ちすくんでいた...
野上豊一郎 「吹雪のユンクフラウ」
...岩角に顎をあてろ」菱苅は心の中で叫びつづけた...
久生十蘭 「一の倉沢」
...岩角の灌木をホールドしたとき...
久生十蘭 「一の倉沢」
...反射的に手が伸びてそばの岩角にしがみついた...
久生十蘭 「一の倉沢」
...街道の向うの岩角の蔭になつて...
堀辰雄 「馬車を待つ間」
...折々岩角が肩に触れる...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...そろそろと岩角から覗いて見ると...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...岩角に破られてしまって...
夢野久作 「瓶詰地獄」
...両手を岩角にかけて身を運んで行く...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
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