...山越しに垂木村へ下りるというんですか...
海野十三 「火星兵団」
...帰り路は山越しに熱海(あたみ)に出た...
江見水蔭 「丹那山の怪」
...二人で山越しをしながら云々(うんぬん)という処があったんですもの――」「でも...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...さらに山奥の飛駒村はこの閑馬と投票所が同じで山越しで投票にくることになっていたが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...山越して汗びつしより...
種田山頭火 「其中日記」
...それから山越しに此処に来た...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...それはかれ等とて毒の入つたまん頭やしびれ薬の雑ぜられてある酒なぞがそこにあらうとは思はなかつたけれども、今朝から持つてゐる不安――その山の中ではいつ馬賊に出会すかわからないといつたやうな不安が、絶えずかれ等をおびやかして、山越しに、否、むしろ岩石づたひに辛うじてそこに行着いた時には、どうして好奇にこんな山の中に入つて来たかと後悔されたのであつた...
田山録弥 「草道」
...二十二日北山越しに高松迄の往復を頼みたい...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...「雨では山越しも困る」鈴鹿明神の森の中を見込むと...
中里介山 「大菩薩峠」
...今までの山越しと比べては苦にならない...
中里介山 「大菩薩峠」
...一人残らず山越ししてどこかへ行ってしまいそうな形勢で...
久生十蘭 「だいこん」
...砂山越しに汽笛が鳴つて...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
...それから山越しで吉野へ出て...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...「宇治へおいでになりますのには荒い山越しの路(みち)を行かねばなりませんが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...山越しで無く海からでありました...
柳田國男 「蒼海を望みて思ふ」
...弁慶ばかりを見殺しにして山越しに落ちたと書いてある...
柳田国男 「雪国の春」
...最後に比叡山越しに大津に出てみようと定雄は思った...
横光利一 「比叡」
...山越しで十日行くと力強い君主が住んでいる...
和辻哲郎 「鎖国」
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