例文・使い方一覧でみる「寧」の意味
スポンサーリンク...寧ろ死を選んだのである... 
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...お前間（ひま）なら少し一諸に歩いて呉れぬか」と文太郎は照ちやんにも一應丁寧に挨拶した後春三郎に言つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...薄汚い襟巻（えりまき）で丁寧に頸から顋（あご）を包んでしまうと歩き出した...
寺田寅彦 「まじょりか皿」
...寧ろ主に社会に於ける文化的観念の発達を意味するのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...寧ろ人格化したる一勢力として國民の眼に映ぜり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦（抄）」
...寧ろ新聞記事の小説化と云った方が妥当であろうと思う...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...金錢が欲しけりや寧ろ教育者を止めてお店の番頭になるがいゝ...
長塚節 「教師」
...かの生の歓喜だ！ 即ち生が自然に溶解する時の寧ろ悲痛な声だ！ それは抽象的でも具体的でもない...
中原中也 「詩と詩人」
...寧ろ彼こそ一番現実の大事な人なのだが...
中原中也 「高橋新吉論」
...寧ろ修養の結果と看做（みな）すことの妥当なるを信ずるものである...
新渡戸稲造 「ソクラテス」
...煙草盆――と丁寧に見て來た上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...丁寧過ぎる物の言ひやうや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...心にもなき奔走に寧日なく...
久生十蘭 「湖畔」
...それとも寧ろあなたの嚴（いか）つさが美しさ以上の力を持つてゐるのでございます...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...会へることの喜びが是れ程簡単に凡ての神経に解決を与へて呉れたのが寧ろ奇妙だつた...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...それが歴史にとつて有する重要性は、それがその規則性、就中その周期性の故に、歴史的時間を刻むための單位を與へるといふばかりでなく、その根本的な重要性は、寧ろ、人間のあらゆる歴史的活動が自然の基礎の上に於て行はれ、從つてまたつねに自然によつて制約される方面を有するといふ所に存してゐる...
三木清 「歴史哲學」
...真面目な、丁寧な、いくらかヤスに似た俤のあるいい子です、心に厚みがあります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それでも不思議にその谷間から仰ぎ馴れていた山ざくらに対してだけは寧ろ年ごとになつかしい追懐を深めてゆく傾向があるのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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