...明い寂寞が支配していた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...此二事を根據として推測すれば大將晩年の心情には頗る寂寞の影なきを得なかつたであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...隈(くま)なき日当りが寂寞(ひっそり)して...
泉鏡花 「瓜の涙」
...どこか遠くの方で道路を工事する大勢の人間の掛聲が聞えるそれにも力が無いどうする事も出來ない寂寞を感じる...
千家元麿 「自分は見た」
...『岸の山吹咲き亂れ』とか『汀の櫻散り敷きて』とか『青柳絲を亂し』とかある晩春初夏の景色は此落寞たる雪の中で固より想像することは出來ぬ...
高濱虚子 「俳諧師」
...沈澱したような四辺(あたり)の寂寞(せきばく)を掻き乱して行くほかは...
徳田秋声 「黴」
...伯は政黨の首領たる故を以て毫も其の社會的境遇の寂寞を感ぜざるなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...為めに人をして寂寞を感ぜしめ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...この発作は無聊(ぶりょう)と寂寞(せきばく)とに苦しむ結果による事が多いと考えたので...
永井荷風 「ひかげの花」
...然りと雖も人老ゆるに及んで身世(しんせい)漸く落寞(らくばく)の思いに堪えず壮時を追懐して覚えず昨是今非(さくぜこんひ)の嘆を漏らす...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...あやしき響は収まって寂寞(じゃくまく)の故(もと)に帰る...
夏目漱石 「薤露行」
...左の岸より古き水の寂寞(じゃくまく)を破って...
夏目漱石 「薤露行」
...地図の上は落寞とした秋であった...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...家(いへ)の内(うち)は引越(ひつこし)らしき騷(さわ)ぎもなく至極(しごく)寂寞(ひつそり)とせしものなり...
樋口一葉 「うつせみ」
...寂寞(せきばく)たるところに立ッているが...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...落寞を感じるだらう...
吉川英治 「折々の記」
...――その寂寞(せきばく)を破って...
吉川英治 「剣難女難」
...久しく寂寞(せきばく)な家庭におかれていた彼も...
吉川英治 「三国志」
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