...兎に角弟の方も今年から寄越すさ...
石川啄木 「足跡」
...當分東京さ置ぐからつて手紙寄越す筈にしたものす...
石川啄木 「天鵞絨」
...などと手紙を寄越す...
泉鏡花 「薄紅梅」
...「なに百円寄越す...
薄田泣菫 「茶話」
...さも重大そうな手紙を寄越す...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...出先から寄越す手紙にも...
橘外男 「蒲団」
...悦子が淋(さび)しがって頻(しき)りに呼びに寄越すのと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...是非寄越すようにして下さい...
谷崎潤一郎 「細雪」
...前より頻繁(ひんぱん)に手紙を寄越すようになってはいた...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...此方へ寄越すかも知れない...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...万作も急げっ」口早にいって、料紙へ、何か認(したた)めながら、三人が「では、行って参ります」手をつくと「それから――出口の、新納(にいろ)殿のところへ、飛脚を出したいから、一人、急いで、寄越すようにと、問屋場へ、立寄って、註文して参れ、急ぐぞ」三人は、命にかかわる、との言葉と、常の様子でない、矢五太夫の態度とに、何か、大事が起ったとは察しられたが、それが、何か判らぬので、不安を感じながら、廊下へ出た...
直木三十五 「南国太平記」
...やがて満洲の方から便りを寄越すようになった...
原民喜 「翳」
...遂に主の歡(よろこ)びの内に召されたと云つて寄越すだらうと思ふ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...揚句の果に三太夫を口説きに寄越すなんていふ金持の息子なんて...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...ポンポンお客が祝儀を投げて寄越すことだった...
正岡容 「寄席」
...出入の車宿から車を一臺寄越すやうにといひつけたりしました...
正宗白鳥 「奇怪な客」
...そういう噂をひろめれば司祭王の方から迎いを寄越すかも知れぬと考えたのであるから...
和辻哲郎 「鎖国」
...純忠が送って寄越すその家臣たちに日々洗礼を授けることであった...
和辻哲郎 「鎖国」
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