...互いにしっかりと寄り添うようにして...
池谷信三郎 「橋」
...わざとかず枝にぴったり寄り添うて人ごみの中を歩いた...
太宰治 「姥捨」
...呉は寝台に寄り添うて慰めながら...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「嬰寧」
...壁にぴったり寄り添うてうずくまったまま...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...そういえばこんなにならないうちはわざとお互に寄り添うてみんなに見せびらかしたのに...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...男の蔭に寄り添うように音もささんとすわってしまいなさったんで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...脱いでいた下駄を突っかけていきなり私の傍(そば)に来て寄り添うようにしながら...
近松秋江 「うつり香」
...向からも寄り添うて来る...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...ポーラがふざけて雌鶏(めんどり)のまねをして寄り添うので上きげんの教授もつり込まれて柄にない隠し芸のコケコーコーを鳴いてのける...
寺田寅彦 「自由画稿」
...老人同志のように心底から寄り添うのでもなく...
豊島与志雄 「怒りの虫」
...その端に寄り添うような風で...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...「よい、御機嫌で――」と、女達は、寄り添うて、中へ案内をしてきた...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...女は寄り添うて同じ長椅子(ソーファ)を二人の間に分(わか)つ...
夏目漱石 「野分」
...無いものは御座いません」梅仙女は寄り添うように...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...新聞社の文化講座の帰り途の焼けビルの横ろじからツイと出て来て省線駅のガード下までお前のうしろに寄り添うて行った女がチョイチョイ居たのをお前は...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...不仕合せな内儀さんに寄り添う心が強まってきて...
矢田津世子 「神楽坂」
...そのときこの車に寄り添うように停った紺のトヨペット・クラウンから...
山川方夫 「あるドライブ」
...沢庵へ寄り添うと...
吉川英治 「宮本武蔵」
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