...白銀(しろがね)の歯車を捲いて押寄せる...
石川啄木 「漂泊」
...暗夜に提燈(ちょうちん)を点じたごときありさまで他の小動物を誘い寄せるものがある...
丘浅次郎 「自然界の虚偽」
...出がけに出入(でいり)の八百屋から山葵をしこたま取寄せる事を忘れなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...是非東京に帰つたら呼寄せるなんて...
田山録弥 「百日紅」
...神様が陸地の一片を綱でもそろもそろと引き寄せる話がある...
寺田寅彦 「神話と地球物理学」
...「おれは自分の母親をこの都へ呼び寄せる……おれは自分が身のほどに働いて……お前はもう働けないのだ...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...極東にも全世界の波瀾が押し寄せる...
豊島与志雄 「新たな世界主義」
...警戒の声を立てて呼び寄せる...
豊島与志雄 「猫」
...誠一が父私に抱く愛と母に寄せる愛とは異なっているのである...
永井隆 「この子を残して」
...いろいろな方角から寄せるのと集まって...
夏目漱石 「永日小品」
...酒月は足で座蒲団を掻き寄せると...
久生十蘭 「魔都」
...打ち寄せる波頭の泡が八方からそれを取巻いてゐる...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...何処に同情などを寄せる人が有るべくもない...
牧野信一 「環魚洞風景」
...大刀を引き寄せると...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...波の寄せる様な音をたてて風の渡って来るのを聞くと...
宮本百合子 「雨の日」
...狂ひ寄せる岸辺の波と...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
...日が暮れて――どれ姫山の館(たち)へ帰ろうか――とその人(ひと)が家の裏戸へ駒を寄せると...
吉川英治 「黒田如水」
...また相手を引き寄せる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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