...此間の悲痛に就いて同情を寄せる事が出來ない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...とにかく懸命にボール紙にしわを寄せる仕事に取組んだのだった...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...併し彼女に好意を寄せれば寄せる程...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...私は「故郷に寄せる言葉」のラジオ放送を依頼されて...
太宰治 「津軽」
...階段や非常口が一時に押し寄せる人波のために閉塞(へいそく)して...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...銀子を馴染(なじみ)の幇間(ほうかん)とともに旅館へ呼び寄せることもあった...
徳田秋声 「縮図」
...「どうでした」「シードとかいうものを取り寄せる関係で...
外村繁 「落日の光景」
...「眼が覚めたのかな」枕許へ何か掻き寄せるような畳ざわりの音...
中里介山 「大菩薩峠」
...無人島に船を寄せるのは...
中島敦 「環礁」
...未来が遠くから眼前に押し寄せるようなにぶい圧迫を感じたが...
夏目漱石 「三四郎」
...長崎から和蘭(オランダ)の小間物を取寄せるついでに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...グイグイと身を摺り寄せるのでした...
野村胡堂 「礫心中」
...郷里の役場へあてて戸籍抄本を取り寄せることにした...
平林初之輔 「私はかうして死んだ!」
...「生きていれば、おびき寄せる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「真劇シリーズ」
...だが永い間の私の「ゼーロン」に寄せる感傷性は...
牧野信一 「夜見の巻」
...煮た桃の液(つゆ)を先日お教え申した通りゼラチンで寄せると色々なお菓子が出来ます...
村井弦斎 「食道楽」
...つい五、六尺先で、岸に寄せる波の、やわらかな囁きが聞え、あるかなきかの微風は潮の匂いがした...
山本周五郎 「さぶ」
...と會衆をこつちの方へ適當に寄せることに...
吉川英治 「折々の記」
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