...たはれてはまた火を孕む...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...せっかく新しい嵐を孕む雲が...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
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鶴彬 「鶴彬全川柳」
...夜あらしを孕む黒雲に吐かれて出でし夜半の月よみの光をほの見せて片破の影ものすごや...
土井晩翠 「天地有情」
...文化の単なる向上という言葉はすでに多義性を孕むに至っている...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...内政上又国防上の危険を孕むものではあるが...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...独特の風格を孕むことになる...
戸坂潤 「思想としての文学」
...いつでも想う人の子を孕むことができるというその心をうたったものと解して居ります...
久生十蘭 「玉取物語」
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逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...ベルグソンにおいても純粹持續の各々の瞬間は過去を含み未來を孕むと考へられてゐる...
三木清 「認識論」
...「現在は過去を含み未來を孕む」Le prsent est plein du passet gros de l'avenir といふライプニツの言葉は...
三木清 「歴史哲學」
...烏羽玉(うばたま)の夢ちゅう物は誠に跡方もない物の喩えに引かるるが、古歌にも「夢と知りせば寤(さめ)ざらましを」と詠んだ通り、夫婦情切にして感ずる場合はまた格別と見え、『唐代叢書』五冊に収めた『開元天宝遺事』に、〈楊国忠(ようこくちゅう)出でて江浙に使し、その妻思念至って深し、荏苒(じんぜん)疾くなり、たちまち昼夢国忠と○、因って孕むあり、後に男を生み朏(ひ)と名づく、国忠使帰るに至るにおよび、その妻具(つぶさ)に夢中の事を述ぶ、国忠曰く、これけだし夫婦相念い情感の至る所、時人譏誚(きしょう)せざるなきなり〉...
南方熊楠 「十二支考」
...追々は竜の精を含める水さえ呑(の)めば孕むと想い...
南方熊楠 「十二支考」
...ついに黒者と交わりて孕む〉...
南方熊楠 「十二支考」
...猴食わず交わらずば孕む事なし...
南方熊楠 「十二支考」
...甚だしきは子を孕ませまた子を孕むというので...
南方熊楠 「十二支考」
...新しい開拓として大きな未来を孕むものと思へる...
柳宗悦 「和紙十年」
...キリスト教では“マリアは婚せずして孕む”といったような口を拭いてるところがあるでしょう...
吉川英治 「小説のタネ」
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