...嬉々として砂地の路を墓地の方へ歩いて行った...
石川欣一 「比島投降記」
...一群の大きい亀が海面に嬉々として戯れているのが見えた...
魯迅 井上紅梅訳 「不周山」
...嬉々として泰平の恩沢に浴するに至った...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...五十四家へ歸つて見ると秀子は赤い鼻緒の下駄をくゝりつけてお霜婆さんに手を引かれ乍ら嬉々として表を歩いてゐた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...魚どもは誰に見せようといふ衒ひも無く自由に嬉々として舞ひ遊ぶ...
太宰治 「お伽草紙」
...私の心は嬉々として眼の覺めたごとき悦びに滿ち...
近松秋江 「湖光島影」
...彼等は十分間の自由に嬉々として...
豊島与志雄 「エスキス」
...女供の嬉々として笑う声の聞える折から...
永井荷風 「巷の声」
...働く人たちの嬉々として晴れ渡った顔を見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...嬉々として其の傘下に集まるは決して偶然でない...
中島徳藏 「巽軒先生喜壽の祝辭」
...女たちは嬉々としてしやべつてゐた...
萩原朔太郎 「ラムネ・他四編」
...ツル子とNは、馬から降される自分達の荷物を、嬉々として、小屋の中に運んでゐた...
牧野信一 「山を越えて」
...恰で出陣の軍馬のやうに勇ましく急な登り坂に差しかゝつても嬉々として鬣を振り...
牧野信一 「夜見の巻」
...かつて見覚えおいた藪でこれを採り嬉々として喜び食っている...
牧野富太郎 「アケビ」
...ロバはロバなりに嬉々として小さい鈴でもシャンシャンならしながら小走りぐらいは厭わないのよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...嬰児(あかご)は嬉々としていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...女子供も、年よりたちも、旅人も百姓も、嬉々として、蜜柑を追い、餅と戯れた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...小鳥が嬉々として枝から枝へ樹から樹へ...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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