...春光嬉々として空に一点の雲翳(うんえい)なき意外の好天気と相成...
石川啄木 「渋民村より」
...嬉々として元気に泳ぎつづけていたからである...
海野十三 「火葬国風景」
...嬉々として泰平の恩沢に浴するに至った...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...不機嫌な顏をした女や男が通つて彼の挨拶に氣がつかないと彼は不審相に悲しい顏付をして見送るがすぐ忘れてしまつて嬉々として歩んでゆく...
千家元麿 「自分は見た」
...晝の休みの鐘が鳴るまで自由に嬉々としてめい/\もち場所に一人々々ちらばり原の隅から一人が打ち上る球を走つて行つてうまく受取る...
千家元麿 「自分は見た」
...新品の玩具を与えられた子のように嬉々として見つめていた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...彼等は十分間の自由に嬉々として...
豊島与志雄 「エスキス」
...如何にも嬉々として楽しそうだった...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...女供の嬉々として笑う声の聞える折から...
永井荷風 「巷の声」
...その蓆の上へ、嬉々として、お客様気取りに坐り込んでいるのは、この界隈(かいわい)のお河童や、がっそうや、総角(あげまき)や、かぶろや、涎(よだれ)くりであって、少々遠慮をして、蓆の周囲に立ちながら相好(そうごう)をくずしているのは皆、それらの秀才と淑女の父兄保護者連なのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...柱を囲んで幾人かの人が嬉々として語り合っているのを見ます...
中里介山 「大菩薩峠」
...二人はただわけもなく嬉々として...
中村地平 「霧の蕃社」
...この新しい仕事に嬉々として...
火野葦平 「花と龍」
...恰で出陣の軍馬のやうに勇ましく急な登り坂に差しかゝつても嬉々として鬣を振り...
牧野信一 「夜見の巻」
...嬉々として先に行く子供たち...
宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
...嬉々として童心は窓外へ聲をあげたり...
吉川英治 「折々の記」
...嬰児(あかご)は嬉々としていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...嬉々として、梅作が小さい掌(て)をひらいている、――淋しげではあるが、お咲の顔も、自分をゆるすかのような眸(め)で、凝(じっ)と見ている...
吉川英治 「山浦清麿」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??