...生前ミチミが好んでいた燃えるような緋(ひ)ぢりめんの長襦袢に着かえさせた...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...小生が好んで堕落するんじゃない...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...また焉(いずく)んぞ彼が自ら好んでこれを致したるに非ざる莫(な)きを知らんや...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...社会学が近来好んで取り扱おうとする「イデオロギー論」を思い出すだろう...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...横光は好んで偶然とか必然とか...
戸坂潤 「思想としての文学」
...好んで邸に置いてやる義理合いはない...
富田常雄 「面」
...これも好んで読んだ...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...好んで用うる白くて光の強い西洋蝋燭の光とよくうつり合っていることも...
中里介山 「大菩薩峠」
...好んで労働に当り...
中里介山 「大菩薩峠」
...好んでそんな面倒な真似(まね)はしなかったでしょう...
夏目漱石 「こころ」
...誰だって好んであんな鼻を持ってる訳でもありませんから――それに相手が婦人ですからね...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...そのくせ孤独と貧困とを好んでいる...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...西洋人の好んで着るやうな派手な柄のスウエタアかなんぞ着込んで...
堀辰雄 「恢復期」
...今日とても長歌を好んで作る者は短歌に比すれば多少手際善く出來申候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...好んで人に勧めて羅漢斎を設けしめたからこの名を得...
南方熊楠 「十二支考」
...暑い時分にも相応に脂肪分が必要であるのに好んで不味(まず)い物を食べて胃腸を悪くして医者にかかるのも不経済な事です...
村井弦斎 「食道楽」
...最も堅実なものを最も好んで信奉する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...好んで君を痛めつけたわけじゃないわよ...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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