...霊魂の世界に奇しき光を放つ怪異なるものゝ美しさ! 之はヘルンの異常な趣味性癖に適(かな)ふものであります...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...あやしく奇しきは...
太宰治 「惜別」
...私は奇しきよろこびを感じつつ...
太宰治 「断崖の錯覚」
...その身は奇しき人魚...
太宰治 「女人訓戒」
...奇しき事もあるものかな...
太宰治 「盲人独笑」
...思へば運命は奇しきものである...
種田山頭火 「其中日記」
...救世主が三つの奇しき事蹟によって公現したもうたことを祝う日...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...これらの事件の奇しき一致は果して単なる偶然でありましょうか? それとも天主の妙なる摂理でありましょうか?日本の戦力に止めを刺すべき最後の原子爆弾は元来他の某都市に予定されてあったのが...
永井隆 「長崎の鐘」
...わずかに生き残った人々が奇しき因縁を互いに感じ...
永井隆 「長崎の鐘」
...三方は奇しき木の林に包まれ...
正岡子規 「花枕」
...乾坤を照し尽す無量光埴の星さえ輝き初め我踏む土は尊や白埴木ぐれに潜む物の隈なく黄朽ち葉を装いなすは夜光の玉か神のみすまるか奇しき光りよ...
宮本百合子 「秋の夜」
...たゞ宝を起す奇しき杖にのみ5900おのが迷路を示せり...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...12040奇しき香(か)をいと多く滴(したた)らせし瓶(へい)に頼りて願ひまつる...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...――夜光の短刀の奇しき話に気をとられている間は...
吉川英治 「江戸三国志」
...何という奇しき意外な発心(ほっしん)...
吉川英治 「剣難女難」
...いわゆる奇しき関係までつい知ってしまったのであった...
吉川英治 「茶漬三略」
...奇しき前身や縁故をつぶさに知ったけれど...
吉川英治 「茶漬三略」
...その線の奇しき律動によって...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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